B.free スマホルダー 活用法・その3 ~バッテリーを長持ちさせる方法~

120610_080148siPhoneなどのスマホを自転車に固定するホルダーB.free スマホルダーを用いて、自転車ライドをより充実させる方法をご紹介するこのシリーズ。過去2回はマップ系アプリ(ナビ編/ログ編)のご紹介をしてきました。まだまだご紹介したいアプリがあるので次回以降に取り上げて参りますが、今回はバッテリーを長持ちさせる方法を話題にします。

担当者の経験ではiPhone4の場合、ナビやログアプリを表示しながら使用していると、4~5時間でバッテリー残量がなくなります。当然、安心して丸一日走れる訳ではなく、様々な工夫を重ねてバッテリーを長持ちさせています。

恐らくはアンドロイド系スマートフォンでも、程度の差はあってもバッテリーの容量には悩まされることでしょう。ここではiPhoneを中心に説明しますが、他のスマホでも似たような対策を取れると思います。


1.消費電力を抑える

担当が実践しているiPhoneの省エネ対策で、最も効果があるのが「画面を消す」ことです。「ルートロガーとしてのみ使用する」という方は、画面を消すだけで使用時間を約2倍以上に伸ばすことができます。もちろん、画面を消してしまうとせっかくのスマホの機能をほとんど活用できませんが、「バッテリー残量が減ってきたけど、ルートログだけは最後まで録りたい」なんて時に役立つテクニックです。

その他にもバッテリー節約のためのテクニックはたくさんあり、ちょっと検索すればたくさんの解説サイトが出てくると思いますので、機種ごとに検索して見ることをお薦めします。iPhoneの場合、下記のサイトに掲載されている設定をご自分の使用する機能に合わせて取捨選択するだけでも、かなり効果が上がると思います。

担当自身がiPhoneで実践している設定として「使用していないアプリを終了する(ホームボタンのダブルクリック→下部に表示される使用していないアプリのアイコンを長押し→×印をタッチして終了)」「画面の明るさをセーブする」「Wi-Fiをオフにする」「Bluetoothをオフにする」「通知、位置情報サービスなどは使用するアプリのみオン」「メール等のプッシュ受信をオフ」などがあります。画面を消すほどの効果はありませんが、1~2割使用時間が伸びるようです。


2.外部バッテリーを使用する

携行する荷物が増えてしまいますが、「モバイルバッテリー」や「USBチャージャー」と呼ばれる外部バッテリーがあると出先でも充電が可能です。iPhoneの場合、概ね2200~2400mAhくらいの容量があると1回フル充電できます。様々な容量やサイズの商品があるので選択に迷いますが、2000mAhくらいの容量があれば内蔵バッテリーと合わせて7~8時間程度使用できるので、日帰りライドなら間に合うかと思います。もちろん、ご使用の状況によって必要な容量は大きく変わりますので、予算とサイズを許容できる範囲でできるだけ容量の大きいものを入手すれば安心です。

担当は最初、単三電池型充電池を使用するSANYO KBC-D1BS(約750mAh)を使用していました。これは装着が容易(下記[3]を参照)で、フロントライトの予備バッテリーと共用できるという利点がありました。とは言え容量不足は否めず、現在はPanasonic QE-PL201(5400mAhm、後継品QE-PL202が発売済み)を携行しています(下記[4]を参照)。計算上は12時間以上使用できることになりますが、実際に限界まで使用する機会はまだありません(^_^;)。何より、バッテリー残量を気にせずにスマホの機能を心置きなく使えることが、大容量バッテリーを携行するメリットだと思います。

これらの外部バッテリーを自転車ライドで使用する場合、いつ、どうやって充電するかが課題になります。休憩の度に充電しても、短時間ではそれほどの充電はできません。頻繁に長めの休憩を取る方以外は、走行中に充電する方法を確保する方がよいでしょう。ではどうやれば走行中に充電できるのでしょうか?

[1]ジャケット型バッテリーを利用する:特にiPhoneの場合、バッテリーを内蔵したジャケット(カバー)が多数商品化されています(一例)。 こうした商品を利用すれば、そのままスマホルダーに装着できるので一番簡単です。ただし、ほとんどの商品の容量はあまり大きくないので、長時間走る方には力不足かもしれません。

[2]スマホルダーを2つ搭載する:板状の外部バッテリーを用意し、2つのスマホルダーの一方にスマートフォン、もう一方に外部バッテリーを装着して、充電ケーブルで接続する方法です。悩まなくていいのですが、ハンドバー上でかなり場所を占有してしまうので、他のアクセサリーとの干渉が生じる恐れがあります。

[3]円筒形バッテリーをBikeguy バイクライトホルダーで装着:担当が以前採用していた方法です(ブログレポート)。比較的幅を取らず、バッテリー自体はハンドルバーの下側に装着してもよいので、干渉が生じにくいのが利点です。ただし、担当の使用していたKBC-D1BSや後継品では容量が少なめ(約750mAh)ですので、下記の様な大容量タイプを選んだほうが安心でしょう。

[4]袋状のホルダーを使用する:現在、担当が採用している方法です。ハンドルバーに他社製の袋状フォンホルダーを装着しておき、普段はコンパクトカメラを収納し、充電時には外部バッテリーと入れ替えます。(使用レポート)

【特記】[2]~[4]の方法を取る場合、iPhoneなどのスマホ下部に充電用コネクタがある機種では、「スマホルダーのプレートがコネクタを塞いでしまう」という共通の問題が発生します。この問題を解決するためには下記のような方法があります。

  • スマホを上下逆に装着する:スマホの向きに合わせて画面が回転するアプリであれば、上下逆でも問題なく使用できます。ただし、画面が回転しないアプリは当然上下逆に表示されてしまいます。
  • スマホを上にずらして装着し、充電ケーブルが入るすき間を作る:一般的にはこれが一番無難な方法だと思われます。ただし、画面に固定バンドがかかったり、スマホが揺れやすくなる場合があります。
  • プレートの一部を切り取り、コネクタを露出する改造を施す:(注)この方法を取ると強度が落ち、スマホの固定に問題が生じる恐れがあります。商品保証も受けられなくなりますので、一般の方にはお薦めしません。ただ、使い勝手は最もよいので、担当自身は自己責任でこの方法を取りました。(加工例)

3.その他(ダイナモ、ソーラーチャージャーによる給電など)

大容量の外部バッテリーを携行しても、その容量には限りがあり、充電という手間も必要です。ブルペやキャノンボールなどの超長時間ライドや、AC電源の確保できないキャンプツーリングではやはり力不足ということになります。

そんな方には、USB出力付きの後付けダイナモ(発電機)や、ハブダイナモに装着するコンバーター(変換器)が実用化されています。もちろん重量増になりますし、ペダリングの負荷にもなりますが、自転車で走り続ける限り無尽蔵に(?)電源が供給できるのが魅力です。下記のような商品が日本でも販売されており、担当もいずれかの方法を試してみたいと思っています。ただ、自転車販売ルート以外でゲリラ的な販売がされているものが多く、すでに販売を終了しているものもあります。弊社を含めて自転車業界の取り組みが、遅れているのが現状です。

海外ではリアハブに簡単に後付けできる低負荷のダイナモや、フロントライトを一体化したUSB端子付きダイナモ、チェーンにプーリーを押し付けて発電する商品も開発されています。

外部バッテリーにはソーラーパネル(太陽電池)を装備したモデルもあります。これならペダリングに負荷がかからずキャンプツーリングでも安心してスマホが活用できそう・・・なのですが、実際にはなかなか難しいようです。現状では太陽電池の起電力は極めて低く、簡単に自転車に搭載できる程度のソーラーパネルでは、たとえ晴天に恵まれてもスマホの消費電力を補うことは困難です。満充電まで何日もかかる商品がほとんどで、ソーラーパネルのせいで大型化するなら、その分同程度の大きさでより大容量の非ソーラータイプのバッテリーを購入するほうが現実的と思われます。もっと高出力の太陽電池が実用化されることを祈ります。

別のアプローチとして、海外には風力発電機もあります。こちらも充電に非常に時間がかかり、まだ実用的なレベルには達していないようです。

  • Wind Charger (リンク切れ)

次回「オモシロ自転車アプリ」を紹介しようと思います。

※スマホルダーの商品情報は下記をご覧ください

B.free スマホルダー: 希望小売価格1,400円+税

この記事を書いた人

ヒサユキネット担当/商品開発/営業/経理/雑用係
自転車歴は30年近く。高校時代の日帰りツーリングに始まり、大学時代は日本中をキャンピング装備で東奔西走。現在は13回連続ノリクラ(全日本マウンテンサイクリングin乗鞍)出場中。坂好きですが、のんびりツーリングも大好き。現在の主力自転車は、オーダーフレームのクロモリバイク「猛虎四號」。ユニコではネット関連を始め、商品開発、広報、経理から日々の出荷作業まで、雑多な業務に追われる毎日。

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